先日、テクニカル分析に関する記事を書いたのですが、今回はファンダメンタルズ分析です。
ファンダメンタルズ分析とは経済活動等の状況を示す基礎的な要因をもとに分析することですが、アメリカの雇用統計(失業率)や財政収支などが要因の例です。
FXにおいてはテクニカル分析だけでは不十分でファンダメンタルズ分析も必要と説かれている方が多いのですが、そもそも経済の専門家でもない人がファンダメンタルズ分析なんてできるのでしょうか?
このことは私がFXを始めた頃からの疑問であり、私はファンダメンタルズ分析なんてしたことはないですし、しようとも思ったことがありません。
かと言ってファンダメンタルを完全に無視しているかというとそうではなく、アメリカの雇用統計がいつあるとか、要人発言がいつあるかくらいは気にしています。
この程度のことを当然分析とは言えませんし、ファンダメンタル的なことをほんの少しだけ意識しているだけです。
だったら今回の記事の結論はファンダメンタルズ分析は必要ないということになりそうですが、必ずしもそうとは言えません。
どういうことかと言いますと、ファンダメンタルズは突発的な出来事を除くと一朝一夕に変化するものではなく、長期的な目線で捉えるものかと思います。
ですので、長くポジションを保持するトレーダーにとっては必要になってくるかと思います。
長くと言っても1日とか2日という意味ではなく、もっと長い期間のことです。
ということは、スキャルやデイトレ専門のトレーダーであればファンダメンタル的なことを多少意識する程度で十分で、分析までは必要ないかと思います。
短時間でトレードを終えるのに長期的な目線の分析が必要とは思えませんし、分析したところで良いトレード結果に繋がるとは限らないでしょう。
具体例をあげると・・・
上はドル円15分足のチャートで、赤丸の部分は6月1日21時15分にアメリカのADPが発表されたところです。
市場予想よりも結果が強かったということで一瞬上昇するのですが、その後上昇分の何倍も下げることになります。
結果が強く上昇したのに何故その後下げるのと疑問に思うかもしれませんが、こういうことは日常茶飯事です。
一瞬は上昇したけど、絶好の戻り売りポイントである黄線付近まで来たので指標発表前後に買った人は利確目標にほぼほぼ届いたということで決済(買いの決済なので売り)し、戻り売りを待っていた人が売ることで瞬間的に売りがかなり優勢となり上昇分以上に下げたと考えられます。
このような動きを長期的目線であるファンダメンタルズ分析で想定するのは困難でしょうし、短期的にはテクニカル的な判断の方が優秀かと思います。
短期的目線と長期的目線を両方持ち合わせていれば最強かもしれませんが、ファンダメンタルズ分析というとても難しいことをやるくらいなら負けトレードを潰す作業に費やした方が勝ちに直結するかと思います。