今回は負けトレードを減らす簡単な方法について書いてみたいのですが、すでに2回目の負けトレード解説の記事で触れています。
触れてはいるのですが、簡単とは言え何をどうするのかということをしっかり説明しないと読者の方々に伝わらないと思います。
ということですので、上で紹介した記事には「この辺りのことはまた別の記事で書く予定です」と書いたのですが、忘れないうちに記事にしておこうと思いますw
では、負けトレードを減らす簡単な方法とは何かと言いますと・・・
それは・・・
エントリー前に逆の立場の人の気持ちを考えることです!
例えば、今から買おうと考えているとします。
この時に、逆の立場である売ろうとしている人の気持ちを考えてみてください。
これではちょっと伝わりにくいかもしれないので別の言葉にします。
今から買おうと考えている時に、売る気になって売れる根拠を探してみてください。
「今から買おうとしていているのに何故売れる根拠を探すの?」と疑問に感じる方も多いかもしれませんが、相場というのは上か下、売るか買うかだけの世界です。
今から上昇すると考えている人もいますが、下落すると考えている人もいます。
上か下かの支持数が多い方に動くことになるのですが、ほぼ全員が上に行くとか下に行くと考える瞬間というのはほとんどありません。
指標発表直後であったり、要人発言の時、重要なレジサポを明確に抜けた瞬間、大地震やリーマンショックのような時というのが一方的に動きやすい例外なのですが、こういう時以外は売り買いの比率が極端な差にあることはありません。
極端な差にならないのでレンジ相場と言われる揉み合いになることが多いのですが、レンジ相場以外でも常に売り勢と買い勢が戦っています。
無理矢理文字数を増やすのも限界なので具体例をあげて説明したいと思います。
上はドル円1分足のチャートですが、チャートの右側が見えない状態で考えて頂きたいためにこの記事を書いている最新のチャートをキャプチャーしました。
画面右上の赤矢印で売ろうと考えているのですが、実際に売る前に買える根拠がないか考えてみてください。
如何でしたでしょうか?
「どう考えても買える根拠はない」という方もいらっしゃるかと思いますが、一緒に考えてみましょう!
まず、下落の起点となった黄線は上抜けています。
1分足では抜けてはいますが、この後上位足で見ればこの部分が上ヒゲという可能性はあります。
ありますが、一応上抜けています。
ということは買い中心で考えても良さそうです。
また、ピンク線で示したようにV字回復しています。
これは黄線が意識されていたからだと思うのですが、V字回復しているということは買える根拠と考えても良さそうです。
ただし、今すぐに買えるかというと疑問であり、V字回復した一番上で買うということは上昇途中で買うことになります。
緑線や水色線のような感じになれば買いやすいですが、気になるのは赤丸の高値です。
ここまでの値幅が数pipsしかないので、黄線辺りまで引き付けても赤丸までの値幅は5pipsあるかどうかです。
ということは、一応買える根拠はあるけど今ではないかな~という感じで、オレンジ線辺りからなら赤丸までの値幅を多少は稼げるので買いやすいという感じかと思います。
「じゃあ、結局は今買えないんだったら売ればいいじゃん」と言われそうですが、買える根拠を考える段階で黄線やオレンジ線の存在に気付け、V字回復にも気付けました。
売れる根拠を考える際にもこれらのポイントに気付けたかもしれませんが、もしV字回復や黄線の存在に気付けていれば赤矢印から売りたいですか?
私だったら100億パーセント売りませんw
売ろうと思っていたけど買える根拠を考えることで、今すぐには買いにくいけど売っても目標が近いということに気付ければ売るのをやめませんか?
売っても買っても目標が近いから最低でも赤丸か黄線をどちらかに抜けるまでは何もしないという判断ができれば、赤丸と黄線の間で売っても買っても伸びず、スプレッドを考慮すると細かな損切りの連続などという無駄な負けトレードを減らすことができます。
チャートの右側が見えないということに拘ったので良い例題とは言えないのですが、売るなら買い、買うなら売りという180度違う視点から見ることで見えてくることや気付きがあるかと思います。
売ろうと思っていたけど、売れる根拠と買える根拠の数が同じだったとか、買える根拠の方が多かったなんてこともあるかと思います。
多くのトレーダーさんは買うとなると買うことしか考えないとか、買うことに有利な材料を探そうとするかと思うのですが、上でも書いたように一方的に動きやすい場面というのは限られています。
ちょっとした動きで売ろうと思っていた人が買いに転じるなんてことは当たり前のことなので、常に売り買い両方の気持ちを考え、買える(売れる)根拠の方が多い時だけトレードすれば勝率は上がるでしょうし、売り買いの思惑が交錯するようなところでのトレードを避けることで負けトレードも減らせるでしょう。
やることは簡単なのですが、買う気満々の時に売れる根拠を探すなんてことは訓練しないとできません。
と言いますか、逆の立場の根拠を考えてからでないとトレードしてはいけないというルールを作ってこれを遵守すれば飛び乗りトレードというのはなくなる筈です。
急に動いた時に逆の立場の根拠など考えている暇はないでしょうから。
このような感じでどんどん無駄なトレードを減らしていけば負けにくくなったと実感できる筈です。
当ブログで書いていることは考え方や、やること自体は決して難しくないと言いますか寧ろ簡単だと思うのですが、実際にやるとなると面倒なことばかりです。
ですが、楽して勝ちたいとお考えの方はFXには向いていないと思いますので、思い切ってFXを辞めるか、面倒なことに真正面から立ち向かうかの2択だと思います。
どちらも選ばないと勝てそうな情報を収集して勝てそうな気にはなるけど、いつまで経っても勝てないという状況が延々と、最悪の場合一生続くと思います。
「そんなことはないだろうっ!」と言われそうですが、FX歴が長いのに未だに勝てない方というのは楽する道ばかりを選ばれたか、そもそもの方法が間違っていたとしか考えられません。
当ブログでは「皆さんどんどんFXをやりましょう!」なんてことを言う気はありませんので、面倒なことをコツコツできる方だけお越し頂ければ幸いです。
で、最後に上のチャートのその後はどうなったのか・・・
上に行っちゃいました。
赤丸の高値以降に高値を切り下げていることがエントリーの根拠であれば赤丸を上抜けた辺りで損切りしないとダメでしょう。
ということで、赤矢印で売れば損切りになったのですが、逆の立場である買える根拠を考えることで売ることを断念し、負けトレードを無事減らすことができました!
激しく下げたら別の例題を探さなければと思っていたので良かった良かったwww