FXにおける手法というのは一言で言えば取引ルールのようなものかと思うのですが、世の中には数え切れないくらいの手法や勝ちパターンというものが存在します。
さて、この手法に関してですが、多くの方が手法というのは誰かに教えてもらったり、本やブログ、Youtube動画などから学ぶものだと考えられているかと思います。
Yahooさんで「fx 手法」で検索すると・・・
上の画像のような候補が出てきます。
手法のランキングや勝率が気になったり、シンプルな手法を求めている人が多いなんてことが推測できるのですが、赤枠で囲った「fx 手法 作り方」というワードが個人的に気になると言いますか、ちょっと嬉しく感じました。
検索候補に出てくるということは自力で手法を作ろうという気概のある方が一定数以上いらっしゃることを意味するかと思うのですが、手法は誰かに教えてもらったり、学ぶよりも自分で作った方が手っ取り早いですし、短時間で自らのモノとできるかと思います。
このように考える根拠ですが、今回の記事を書くにあたって手法に関して書かれているブログをいくつか拝見したのですが、「この手法は凄いな~」というものがかなりたくさんありました。
この「凄いな~」というのは、この手法だったら勝てそうという意味ではなく、よくもこれだけ複雑な手法を考えられたな~という感嘆の意味での「凄いな~」です。
到底私には使いこなせそうになかったのでそっとページを閉じたのですが、ローソク足しかないチャートであればそもそもそんな複雑な手法ができる訳がなく、シンプルな手法しかできないので手っ取り早いと書きました。(ローソク足しかないチャートで手法を作るという前提で書いています)
また、自分で考えた手法であればどのような過程を経て出来上がったのかを一番知っているのは自分なので、どのような場面でその手法を使うのかを熟知している筈です。
であれば、問題となるのはエントリーや決済のタイミングだけなので短時間で自らのモノにできるでしょう。
逆に、自ら作ったものではない手法だったらどうでしょうか?
どういう場面でその手法を使うのかとか、エントリーや決済のタイミングを学び、その手法をしっかり理解した後で検証したり、デモトレードやリアルトレードで実践していく必要があります。
ここまでのことをやっても勝率が低いという可能性も十分考えられるのですが、だからこそ上の画像の検索候補の中に「勝率」というワードが出てきたのかと思います。
「手法や勝ちパターンの作り方とは?」という記事タイトルの割に前置きが長くなったのですが、自分で作った方が良いですよということをご理解頂くために少々長めに書いたということをご理解ください。
では、いよいよ本題ですが、手法や勝ちパターンの作り方というのは2種類あるかと思います。
1.チャートの動きを見ていて疑問に感じたところを掘り下げる
「なんのこっちゃ!」と言われそうですが、今日の環境認識の記事で指標発表後の動きに関して簡単に解説させて頂きました。
指標発表直後にグ~んと上に行くものの、その後上昇分以上に下げるなんてことは日常茶飯事レベルなのですが、何故こんな動きになるんだって疑問に感じませんか?
疑問に感じて掘り下げ、指標発表後の動きを追えば重要なライン(レジサポライン)の存在を無視できないということに気付けるかと思います。
当然、気付けない方もいらっしゃるでしょうが・・・
気付ければ、上昇後にレジスタンスラインにタッチすれば売れるんじゃね?
という仮説が思い浮かぶかと思います。
そして、過去チャートで指標発表直後の動きを追いかけこの仮説が証明される、もしくはある程度以上の勝率が見込めるのであれば晴れてオリジナルの手法と言いますか勝ちパターンの完成です。
実際には指標発表直後の動きは激しいので手法や勝ちパターンとして使えるどうかは疑問と言いますか、速い動きに対応できるかどうかなのですが、疑問に感じることでここまで一気に到達できるということはご理解頂けたかと思います。
重要なのは疑問に感じるということなので、目的意識をもってチャートを眺めるということが必要ですし、疑問に感じたことを即メモする等の行動も必要になってくるでしょう。
今回は指標発表直後の動きを例にしましたが、他にはネックライン付近の動きに関してとか、V字回復(逆V字回復)後の動きに関してチャートを注視すれば疑問に感じたり、見えてくることがあるでしょう。
2.ご自身の負けトレード記録を見直し、負けトレードを勝ちトレードに変えることができないかを考える
1.に関してはどのようにチャートを眺めても疑問に感じることがないという方もいらっしゃるかもしれませんが、ご自身の負けトレードであれば身近なものとして存在するので題材にしやすいかと思います。
ですが、負けトレード記録がなければ話が進みませんので、負けトレード記録がある前提で進めさせて頂きます。
ご自身の負けトレード記録をご覧になりまずやるべきことは、
何故負けたのかを考えることです!
トレンドに逆らったからとか、エントリーのタイミングが悪かったとか、下げている途中で売ったとか、三角持ち合いの中でトレードしたとか色々あるかと思うのですが、考えられる限りの負けた原因を考えてください。
これが後々手法や勝ちパターンを生む要因となりますので。
どれだけ考えても負けた原因がわからないのであれば、その負けトレードに関しては一旦保留にし、別の負けトレード記録を見てください。
そして、別の負けトレード記録を見て負けた原因がわかったのであれば、その負けた原因を排除すれば勝てるのかという仮説を立て、同じような場面の過去チャートを見て確認してください。
具体例をあげて説明しますと、例えばV字回復直後に売って負けることが多いのであれば、買えば勝てるという仮説を立てます。
ですが、V字回復直後に買うということは上昇している途中で買うことになります。
上の画像の黄矢印辺りが問題となるところですが、このような場面を過去チャートでたくさん見ると、V字回復後は瞬間的に下げるけど、その後上昇することが多いということに気付けるかと思います。
ですので、今まで売って負けていたのは瞬間的に下げた時に決済できず、放置していたから負けトレードになったということにも気付けるかもしれません。
このように考えていくと、
黄矢印ではなく、瞬間的に下げて上昇し始めたオレンジ矢印辺りで買った方が良いのではというような感じでどんどん洗練されていくかと思います。
オレンジ矢印辺りで買えば必ず勝てるという訳ではありませんし、その時のトレンドであったり、レジサポラインの有無、損切りポイントまでの値幅等色々と考慮することはあります。
こういったことを考慮しなくてもある程度以上の勝率が見込めるのであれば負けトレードからできたオリジナルの手法と言いますか勝ちパターンが一応完成です。
あくまでも「一応」ですが、上で書いたような考慮ポイントを踏まえればより勝率が高いものになるでしょう。
ここで一つ注意点ですが、何故負けたのかを考え、負けた理由がわかった後は同じようなところでトレードしないという期間を設けた方が宜しいかと思います。
今まで売って負けていたところで何の躊躇もなく買えるのであればこの期間は必要ないのですが、どうしても癖みたいなものが出て、買う筈が売ってしまったなんてことになりかねませんので。
このようなことを避けるために一旦ニュートラルな状態にした方が買いやすくなるかと思います。
このような作業を続ければオリジナルの手法・勝ちパターンというものがどんどんできると言いたいところですが、勝ち方は無数にあるものの負けパターンというのは限られているので5つできたら十分くらいにお考えください。
ですが、オリジナルの武器とも言えるものが5つもあれば十分かと思います。
この武器が使えるところだけでトレードすれば良いので。
1.も2.も面倒だな~と思われるかもしれませんが、誰かに教えてもらった手法とは違い即戦力になりえるものですし、手法や勝ちパターンを作り上げる過程で色んなことを考えるかと思います。
この考えたことが必ずや今後のトレードに活きてくるかと思いますので、面倒だと思わず是非取り組んでみてください。
って、これくらいやらないと勝ち組にはなれませんよ!
ちなみに私は手法というものを意識してトレードはしていませんが、これは、こうなればこういう動きになりやすいということを頭と言いますか体が覚えているからであり、手法というものを意識する必要がないからです。
このような状態になれたのはオリジナルの手法・勝ちパターンを作り上げる時に色々と考えた結果だと思います。