今回書く内容というのは私が昔やっていたブログでも書いたことなのですが、超超超大切なことだと思いますので改めて書いてみたいと思います。
さて、FXの世界には色んな勝ち方があります。
テクニカル分析で勝つ方法もあれば、ファンダメンタルズ分析で勝つ方法もあります。
テクニカル分析だけに絞っても移動平均線を使ったものやRSIのダイバージェンスを使うもの等々。
また、トレード手法と呼ばれるものも数え切れないくらい存在しますし、チャートを一切見ない方法なんていうのもあるようですw
他には、EA(Expert Adviser)を使った自動取引に関しても数え切れないくらいのEAが無料・有料を問わず出回っています。
これだけたくさんの勝つ方法があればどれが良いのか選ぶのも大変かと思うのですが、不思議とこの選ぶ作業を面倒とは思わないとか、逆に楽しいと感じながら選ばれている方も多いようです。
って、昔の私も楽しいと思いながらやってましたが・・・
苦ではなく楽しいのであればどんどんやれば良いとも思うのですが、楽しく選んだものの実際に勝てるようになりましたか?
勝てるようになったのであればもう勝つ方法を選ぶ必要などないかと思うのですが、今現在も勝つ方法を選ばれているということは結果には繋がっていないと推測されます。
何故こんなことになるかと言えば、勝つ方法を知ったとしてもそれだけでは勝てないからです。
例えば、勝率8割の手法があったとします。
勝率8割もあれば負けようがないかと思うのですが、その手法のことをしっかり理解していないと勝率8割というのが意味をなさなくなります。
どういうことかと言いますと、例えばその手法は○○の時だけエントリーするという条件があったとします。
この条件をしっかり守ることができれば勝てる可能性が高くなるのですが、この条件を守れなければ負けることもあるでしょう。
具体的には、その手法は15分足だけでトレードしてくださいと明記してあっても、スキャル専門の方であれば1分足でトレードしようとしませんか?
この段階で条件を守れていないので結果が出なくて当然です。
他には、勝率は高いんだけど、エントリー回数が極めて少ない手法であれば、もっとエントリーしたいということで条件に合致しないようなところでトレードしようと考えませんか?
上で書いたことはすべて過去の私の実例なのですが、勝ちたいという気持ちが強ければ強いほど、その手法を自分なりに解釈したり、拡大解釈して都合の良いようにアレンジしちゃうかと思います。
このようなことがあるので勝率8割でも勝てないことがあるのですが、上で書いたことはエントリーに関することのみです。
これに決済のことを加味すると、例えば「20pipsで利確してください」というルールがあるのに欲張って結局損切りになるとか、「15pipsで損切りしてください」というルールがあるのに損切りができずに勝率は8割あるのに収支はマイナスなんてこともありえるでしょう。
結局のところ、手法というものはその手法を考えた人と同じ行動ができなければ力を発揮しません。
ということは、その手法を考えた人と同程度のトレードスキルが必要ということになります。
ここまでの能力は必要としない超シンプルな手法もありますが、エントリーに関しては特に問題はなくても、決済に関してはトレードスキルというものがかなり重要になってきます。
このような状況ですので、勝つ方法は星の数ほどあれども「この手法で勝てるようになりました!」という声をあまり聞かないのは手法だけを知っても勝てるようにはならないということの証明かと思います。
かなり無理矢理な証明ではありますが、「この手法が凄い!」なんていう話を聞かないのはどの手法も似たり寄ったりなのではないかと思います。
記事タイトルとはあまり関係のないことを書いているように思われるかもしれませんが、「どうすれば勝てるのか?」ということを考えているからこそ手法探しの旅に出られているのだと思います。
チャートを眺めていて天才的な閃きで手法が思い浮かぶことがあるかもしれませんが、FXの初心者にこのような閃きはまずないでしょう。
だからこそ、自力ではなく先人が考えられたものを何とか自分のモノにしようと躍起かと思うのですが、この行動パターンがなかなか勝てるようにならない原因かと思います。
何故かと言えば、上でも書いたように手法をマスターするためには、その手法のことを深く理解する必要がありますし、手法を考えた人と同程度のトレードスキルが必要です。
一つの手法に絞ってしっかりと手法のことを理解し、その手法で勝てるだけのトレードスキルを身に付けるべく努力されるのであれば話は別ですが、ここまでのことはしませんよね?
最低限のルールだけ理解して何度かトレードして「この手法はダメだ!次!」という感じかと思うのですが、こういうことをいくら繰り返しても時間の無駄です。
手法のことを深く理解している訳ではないですし、トレードスキルを磨いている訳でもないので「こんな手法がある」という知識が増えるだけだからです。
上の言葉をFXを始めた頃の私に言いたいのですが、今となっては手法探しの旅を終えているのでよしとしましょうw
では、「何故負けるのかを考えた方が近道ですよ!」に関して説明したいと思います。
これは、一言で申し上げるなら・・・
勝ち方は無数にあるけど、負け方は限られているからです!
この言葉だけでピンときた方もいらっしゃるでしょうが、当然説明が必要でしょう。
上で書いたように星の数ほどの手法が世の中に存在します。
ということは、勝ち方というのは無数にあるということになります。
一方、負け方はどうでしょうか?
星の数ほどの負け方が存在するのであれば私はFXを続けていないと思います。
そんな複雑な世界で生き残れるとは到底思えないので。
負け方は限られていると言っても、負けトレード記録がないと自分がどういうところで負けているのかすらわからないでしょう。
このような状態でトレードを続けても同じような負けトレードを繰り返すだけです。
ですので、負けトレード記録というのは絶対に必要であり、この負けトレード記録は後々あなたにとっての最高のお宝となります。
こんなことを書いてもなかなか信じてもらえないでしょうが、ご自身がどんな感じで負けているのかスッと出てきますか?
「○○の時に△△で負けている」と明確に答えられるのであれば負けトレード記録は必要ないかもしれませんが、「何となくこんな感じで負けています」程度では弱いです。
こういうところでトレードすることで負けているということをしっかり認識することで今後同じような負けトレードをしないきっかけになるかと思うのですが、何となく程度では間違いなく同じような負けトレードを繰り返します。
上で負け方は限られていると書いたので代表的な負け方をあげておくと、
・急に動いたので下げている途中で売る、上げている途中で買う
つまり、戻り売り、押し目買いができていないという超基本的な負け方です。
急に動いたので反射的に、もしくは本能的にエントリーしたくなるのは理解できるのですが、本能のままに行動すると確実に負けます。
・ラインを抜けた瞬間にエントリーし、一瞬で逆行
所謂ダマしと呼ばれる動きに騙されたという負け方です。
・V字回復した瞬間に売って、一瞬思惑の方向に伸びるも放置して損切り
V字回復に関してはこちらの記事をお読みください。
・三角持ち合いの値幅のないところでエントリーし微損の連続
これはチャートの左側をしっかり確認するだけで防げる負けトレードです。
・値幅のないレンジ相場の上限辺りで買って損切り、下限辺りで売って損切りという往復ビンタ
一番目と考え方としては同じですが、チャートの左側を確認すれば防げます。
・環境認識ができておらず、流れに逆らうトレードばかりで損切りの嵐
これは今までの理由とは意味合いが違いますが、環境認識能力も重要です。
他にもあるでしょうが、ご自身の負けトレードを思い出して頂ければ「確かにこんな負けトレードをしているな~」と思われたでしょう。
上で書いた負け方が全負けトレードの7~8割くらいあるかと思うのですが、もし上で書いたような負けトレードをしなくなったらどうなりますか?
負けにくくなったな~と実感できるでしょうし、上で書いたような負けをしなければ勝ちだけが残り必然的にプラス収支となる筈です。
と言っても、そんなに都合が良い筈はなく、上のような負けをしないという訓練が当然必要です。
こういうところでよく負けているということを理解していても、理解するだけでは同じような負けトレードを繰り返してしまいますので、まずは何故負けたのかを考える必要があります。
考えることで、「こういうところでエントリーすると負ける」ということを頭の中にしっかりと叩き込み、同じような場面でエントリーボタンを押さないという訓練をすることでどんどん負けトレードが減っていくでしょう。
そして、ここまでのことができた後に、今まで負けていたトレードを勝ちトレードに変えることができないかということ考え、オリジナルの手法であったり勝ちパターンというものを作り上げていきます。
手法や勝ちパターンの作り方についてはこちらの記事をお読みください。
ここまでをお読みになり、負けトレード記録が最高のお宝になるという意味をご理解頂けたかと思うのですが、負けトレード記録があり、そこから自分で考えることでオリジナルの手法や勝ちパターンで出来上がる訳です。
この間に第三者が絡む余地はなく、すべて自分一人の力でできます。
しかも、自分で考えた手法や勝ちパターンなので、一番理解しているのは自分ですからエントリーや決済のタイミングさえ訓練すれば即戦力として使えます。
どうすれば勝てるのかということを考えるとあまりにも選択肢が多く、しかも、自らのモノとするのは大変なのですが、何故負けるのかということを考えると選択肢は少なく、しかも自分でできることなので近道ですよということが言いたかった訳です。
かなり長い文章となってしまったのですが、物凄く重要なことなのでしっかり説明させて頂きました。
FXの世界でもっと何故負けるのかということを考える人が増えればもっと勝てるようになる人が増えるかと思うのですが、何故負けるのかではインパクトが弱く、しかも商売的に美味しくないのでしょう。
「何故負けるのか?」よりも「こんなに勝っちゃいました!」の方がインパクトがありますからね。
ですが、当ブログは完全無料で私が考えていることを惜しみなく公開しており、トレード収支等には何の興味もありません。(ネタとして2記事書きましたがw)
例外としては、エントリーの根拠等をしっかり説明して頂ければ気付きや学びがありますが、そんなサイトは私が見た中にはなかったのでトレード収支だけだったら何の興味もありません。
「こんなに勝って凄いですね♪」という感想しかないのでw