負けトレード解説の3回目です。
まず最初に、ご応募頂いたことを深く感謝致します。
では、どのような負けトレードだったのかを見ていきましょう。
この記事をご覧になっている方も今回の負けトレードの問題点等を是非お考えください。
考えられた後に私の解説をご覧になった方が頭に定着しやすいと思いますので。
左側の大きなチャートがドル円の1分足、右上が15分足、右下が4時間足です。
何枚ものチャート画像を並べると見にくいかと思い、上のような書式でお願いしております。
以下はご本人さんから頂いたテキストをそのまま貼っておきます。
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エントリー140.506 損切り140.640
4時間足で上の揉み合いから勢いよく下げてきたため、戻り売りを考えていました。
15分足でローソク足2本分上ヒゲが出ていたこともあり、1分足赤矢印で下げた瞬間に入りました。
そのあと揉み合いのようになりましたが、黄緑を超えればすぐ切ればいいと判断しそのままポジションを保持しました。
そのあと下げてきたので第一利確目標を直近安値の水色線で考えていました。(最終目標は139.845だったこともあり、まだ値幅が狙えると思いました。逆に黄緑線で切れば損も少なく狙い目と判断しました。)
そこでの様子で利確するか保持するか判断しようと思っていました。
そのあと水色線にレートアラートを仕込み、おやつタイムにしていたところ、バツ印付近に置いていたロスカットラインに引っかかって損切りです。
今見返せば、青矢印付近で切る判断ができていたなと後悔しかありません。
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以上ですが、順番に解説したいと思います。
まず右下の4時間足ですが、赤の縦線がエントリーされたところです。(私の方で線を太くしています)
勢い良く下げていますので、戻り売りを考えられたことは問題ないかと思います。
続いて右上の15分足ですが、私が引いた黄線やオレンジ線と、今回のエントリー位置である赤縦線との関係を見て何か気付かれたことはないでしょうか?
と言いますか、このことに気付けたかどうかが今回の負けトレードの重要なポイントかと思います。
今回は戻り売りを考えられたのですが、オレンジ線で示した下落に対して今回の戻しではあまりにも弱すぎます。
また、黄線で示した下落に対しても半値どころか1/3も戻っていません。
しっかり戻っていないというのがどういうことかと言えば、売っていた人があまり決済していない、もしくは、新規の買い注文があまり入っていないということになります。
しっかり戻らなくても更にガンガン下げることも当然あるのですが、「しっかり戻っていないからあまり伸びないかも?」という事前の準備ができていれば今回の位置では売らなかったかもしれませんし、売ったとしてもエントリー後の動きをしっかり追いかけて、もうダメだと思うところで決済できたかもしれません。
ということで、あまり伸びないかもという準備ができていればおやつタイムはなかったかもしれませんw
続いて左側の1分足ですが、ミニダブルトップのネックラインを下抜けた後、軽く戻った辺りから売られているのでエントリーのタイミングそのものは特に問題はないかと思うのですが、エントリー前にネックラインを下抜けた後にピンク線で止められたという事実に気付かれていたのかどうかが気になります。
1分足のピンク線など誰も気にしていないのかもしれませんが、もしこれが1時間足であればかなり重要なラインです。
また、ミニダブルトップを形成するまでは超短期的には上昇の流れでした。
ピンク線だけではなく、白線や紫線辺りも意識されたかもしれないのですが、ご本人さんが意識されていたのは水色線だけだったように思われます。
緑線のネックラインは下抜けたけど、ピンク線で止められたのでエントリー直前からエントリー直後にこの2本のラインの間で軽く揉み合うのですが、このピンク線辺りから買うのが私の好きなパターンですし、今回の場合もエントリー直後に上に行った可能性も十分あります。(下落の流れの時には当然買いませんが)
赤線で示したように直前が明らかな下落の流れであり、緑線のネックラインが見える範囲での最安値であり、更にはチャートの左側に壁がないのであれば今回のエントリー位置は抜群だと思うのですが、今回の場合は売ったとしても細かな壁をいくつもブチ抜く必要がありました。
チャートパターンを重視する方であれば今回と同じようなところで売られた方も多いかと思うのですが、チャートパターンよりもチャートの左側との兼ね合いを重視する方であれば思い止まれたかもしれません。
もう1点気になるのは、「今見返せば、青矢印付近で切る判断ができていたなと後悔しかありません。」という部分です。
こういうことに気付かれたのは大変素晴らしいことだと思うのですが、切る判断をし実際に切るということができてやっと損切りトレードを減らしたり、たとえ微益や微損であっても大きく負けるということを極限まで減らすことが可能となります。
こういうことを実現するためにはエントリー後も目的意識をもってローソク足をしっかり追いかける必要があります。
今回の場合ですと、オレンジ線で急上昇しています。
この動きを見て、「あっ、もうダメかも?」という判断をし、オレンジ線の次のローソク足が陰線となりますが、上昇分から考えるとあまりにも下げ方が弱いです。
それでも次の足で更に下げるかもしれませんが、上昇し始めた段階で迷うことなく切るというのは訓練するしかないでしょう。
おやつタイムはしっかり伸びて例えばポジションの半分を利確してからとか、第一利確目標をブチ抜いてからでも遅くはないと思います。
おやつは逃げないのでw
今回の記事タイトルにチャートの左側「命」!という文言を入れたのですが、4時間足はともかく、15分足や1分足でチャートの左側からの流れや、下げ幅に対する戻り幅などに気付けていれば今回の位置でエントリーされなかったかもしれません。
それくらいチャートの左側からの流れをしっかり追うということが重要なのですが、エントリーポイント付近のことはしっかり見ていても少し離れたところまで気が回らないという方が多いのではと感じています。
以前、「ちょっと大袈裟ですが、ローソク足の動きを指でなぞっていけば「あれ?」と思うところが随所に出てくるかと思います。」ということを書いたのですが、こんな地味な訓練をされる方はなかなかいらっしゃらないでしょう。
ですが、チャートの左側からの流れをしっかり追えていないとか、戻り幅等に気付けなければ同じような負けトレードを繰り返す可能性があります。
指ではなくタッチペンでいいので是非やってみてください!
以上ですが、今回の負けトレードを自分で負けたつもりで考えれば色んな気付きがあったかと思います。
それくらい負けトレードというものはお宝になりえるものですので、私が「負けトレード解説はもうや~めた~」と言う前に一度ご体験ください。
詳細はこちらの記事にて!
尚、今後は負けトレード記録をお送り頂ければ、その解説記事で負けトレード記録の募集はさせて頂きますが、それ以外の記事では一切募集しませんのでご注意ください。