エリオット波動とは、米国の経済哲学者であるラルフ・ネルソン・エリオット氏が確立した分析理論で、相場にはパターンがあり、一定のサイクルを繰り返しながら動いていくという理論のことです。
この説明だけで「私には必要のない理論かも?」という方もいらっしゃるでしょうが、食わず嫌いも何ですので是非最後までお読みになってから必要かどうかご判断頂ければと思います。
では、最初にエリオット波動がどのようなものか簡単に説明しておきます。
上の図が一般的なエリオット波動を示すものなのですが、第1波~第5波を「推進波」と言い、A波~C波を「調整波」(修正波)と言います。
また、エリオット波動には3原則というルールがあります。
1.推進波において3波は1波、3波、5波の中で最も短くはならない
2.推進波の中で2波が1波の始点を超えて修正することはない
3.推進波の中で4波が1波の高値を割り込むことはない
これだけではよくわからないかもしれませんので、簡単に補足すると、
1.で言いたいのは1・3・5波の中で3波が一番長いですよということで、エリオット波動でよく言われる「3波が伸びる!」とか「3波を狙え!」と言われるのはこのことです。
2.に関しては、
第2波の下落で第1波の起点であるオレンジ丸を下抜けたらダメですよということです。
3.に関しては、
第4波の下落で第1波の高値であるオレンジ線を下抜けたらダメですよということです。
上記の基本以外にエリオット波動の変形型である「エクステンション」というようなものもあるのですが、私もよく理解していないので割愛させて頂きます。
ここまでをお読みになり「私には必要のない理論かも?」と思われた方に何か変化があったでしょうか?
「更に必要ないと思った」とか、「意外と面白そう」など色んな感想があるかと思うのですが、私だったら上の図の形を全く違う方法で説明できると考えています。
どういうことかと言いますと、
第1波の前にオレンジ線を付け足すとわかりやすいかと思うのですが、ダブルボトムのネックラインを上抜けたので、抜けた後に伸びたと考えます。
しかし、今回はスンナリ伸びましたが、
赤丸辺りでかなり揉んだのであれば、ネックラインを抜けた後に伸びなかったかもしれません。
そうなると、第3波よりも第5波の方が長くなりエリオット波動の原則から外れることもあるでしょう。
調整波(修正波)に関しては、第1波から順調に上昇していたけど、2ヵ所の緑丸で高値を切り下げたのでその後下落していったと考えます。
高値を切り下げてもその後再度上昇することもあるのですが、第4波からC波までを三尊天井と考えると、そのネックラインと言いますか高値を更新した起点は水色線となります。
このネックライン(高値を更新した起点)を下抜けたのであればC波は伸びるかもと考えます。
結局のところ、エリオット波動というものを知らなくてもネックラインであったり、高値切り下げということに気付ければ何の問題もなくトレードできるのではというのが私の考え方です。
実際のところ、昔は3波が伸びるということを意識していた時期もありましたが、今は全く気にもしていません。
となると、「私には必要のない理論かも?」と最初に感じた方の直感が正解だったのかもしれません。
ですが、新たな視点を得ることで今までとは違ったチャートの見方ができたり、違った考え方ができることもあるでしょう。
こういったことが勝ちトレードに繋がるのであれば学ぶことも必要かと思います。
ただし、学び過ぎは何度も書いている通り、頭でっかちになってFXの博士のようになり、技術職からどんどん逸れていく可能性がありますのでご注意ください。
エリオット波動を学ぶ必要があるのか?という記事タイトルなのでこの回答をしないとダメなのですが、必要だと思えば学べば良いですし、必要ないと思えばエリオット波動を学ぶ時間で他のことをすれば良いでしょう。
ここで重要なのは「○○さんがエリオット波動を学んだ方が良いって言ってたので学ぶ」ではなく、自分で必要かどうかを考えるということです。
当ブログでは何度も「自分で考える」というワードが出てきますが、FXというのは実際にトレードするという技術職です。
トレードするのは自分なので、どれだけ凄腕のトレーダーさんに直接指導してもらっても勝てるかどうかというのはあなた次第です。
他力本願では勝てない世界ですので、何事も自分で考えるという習慣付けを是非してください!
【おまけ】
今回の記事は検索サイトからのアクセスを期待して書いてみましたw
YahooさんとかGoogleさんからのアクセスもあるのですが、「チャットGPT」とか「聖杯」というワード絡みのものばかりで「環境認識」の記事などは全く反応がありません。
「エリオット波動」なら多くの人が知っているでしょうし、検索されやすいのではと思い書いてみました。
果たして成果は・・・